太陽光発電システムや蓄電池(スマートスターL)の設置を検討されている方、これからご契約をされる方のために、本記事では導入の流れを詳しくご紹介しましょう。
2020年9月に太陽光発電システムと蓄電池を設置完了したばかりのAさん宅の実例を元に、設置完了までの流れを写真付きでお伝えします。
Aさんが太陽光発電システムと蓄電池を導入したきっかけ
Aさん宅は築20年の木造2階建て。家族構成は、Aさんご夫妻、長女、次女、孫2人の6人家族。導入のきっかけは、2019年9月に千葉県を襲った台風15号により10日以上停電した地域があったというニュースだそうです。
Aさん「関東圏内でも停電したということで、災害時の対策について真剣に考えるきっかけになりました。特に、未就学の孫2人と同居をしているので、停電時に電気が使えなくなるのは困ります。
防災の日、新聞の防災特集で災害対策に関する記事をみた長女の提案で、太陽光発電システムと蓄電池設置を検討してみることにしました。
停電時でも蓄電池があればすべての家電を利用できるのは安心だと思いました。数ある蓄電池の中でもスマートスターLを選んだのは、他の蓄電池に比べて停電時にも安心そうだったからです。太陽光パネルの発電機能を維持するには外部からの電気が必要で、せっかく太陽光パネルを設置しても停電時にはフルに発電ができない場合があることも教えてもらいました。スマートスターLなら停電時も蓄電池からの電気で太陽光パネルの機能を維持し、発電量を絞ることなく発電ができ、さらに余った電気を蓄電池に充電できます。このことで長期停電でも安心なことが分かりました。販売店の方も自宅を調査し過去の設置事例等を交えながら丁寧に説明してくださり、築20年の我が家でも太陽光発電システムと蓄電池の設置が可能で、電気代を節約できることに納得しました。
新型コロナウイルスの影響で、妻も私も子供たちも在宅勤務が続いています。家で過ごす時間が増えたことにより電気代も跳ね上がり、事態の収束が見えない中、導入するなら今と思い決めました」
太陽光発電システムと蓄電池設置完了までの大まかな流れ
太陽光発電システムと蓄電池(スマートスターL)について同時に設置を進める場合の大まかな流れは、以下のようになっています。
施工会社との打ち合わせと現地調査
それでは、実際の導入手順を順に見ていきましょう。
スマートスターLの公式サイト(当サイト)から問い合わせをした場合、お住まいの地域に応じて、該当地域で対応できる販売店が案内されます。インターネット検索でもスマートスターLを取り扱う販売店や施工店が多く出てきます。実績や料金を確認の上、ご自分に適した業者を選びましょう。
Aさんは、スマートスターLの一次販売代理店であり、太陽光発電システム、蓄電池、両方の設置に対応できる株式会社サンユウを選びました。
販売店と連絡をとる際に、太陽光パネルの設置に必要な情報として、屋根の寸法や勾配がわかる屋根の図面を用意しておくと話がスムースに進みます。そして、販売店が立ち合いの元、施工業者による現地調査、打ち合わせが行われます。現地調査の結果によっては、太陽光パネルと蓄電池の設置ができない場合があります。
Aさんの場合、屋根の半分が南向き、残り半分が北向きだったため、南面にだけ太陽光パネルを設置することにしました。株式会社サンユウは住宅の構造にも詳しく、現地調査の際に屋根を詳細にみて、屋根のリフォームのアドバイスまでAさんにしていただきました。
また、蓄電池の設置場所についても、Aさんは南側の庭先に置きたいと考えていましたが、蓄電池の設置に南向きは適さない(北向き推奨)という説明があったため、搬入・メンテナンススペースも考慮し、西側に設置することを決めました。住宅の構造、内装、外構にも詳しい設置業者を選ぶことは大切です。
推定発電量から家庭内消費の割合をシミュレーション
Aさん宅の年間電気使用量は平均7,500kWh、月間約625kWh。契約電力は、TEPCO/従量電灯Bで月々の電気代は夏場の高い時期には25,000円を超える場合もあるそう。
販売店によるシミュレーションの結果、太陽光パネル設置による推定発電量は年間4,200kWh、月間350kWhの想定となり、家庭内消費の約半分もまかなえる見込みであることがわかりました。蓄電池を導入すれば家庭内で消費しきれない太陽光の余剰電力を蓄電池に貯めることができ、太陽光で発電が見込めない夕方以降に蓄電池に貯めた電気(太陽光で発電した電気=0円)をご家庭内で使用できます。
注意事項等の説明を受ける
設置を検討することに合意がとれたら、書面に基づき、蓄電池を設置する前に確認すべき注意事項等の説明を受けます。内容を理解できたら書類に署名をします。設置できる場所の条件や運転音、安心見守りサービスの説明等、蓄電池の細かい仕様や10年保証(後述)等についても、販売員がわかりやすく説明をしてくれます。
Aさんの場合、近隣の家同士が密接しているため、運転音について心配をしていましたが、エアコンの室外機(一般的に50~70dB)に比べて、蓄電池の運転音(49dB)が低いことを聞いて安心し納得して設置に合意となりました。
※図書館の静けさが40dBと言われています。
太陽光発電システムの設置手順
最初の打ち合わせから約2ヶ月、屋根のリフォームも終わり、太陽光発電システムの設置日となりました。
まずは屋根の金具設置場所にマーキングをして穴をあけ、防水処理を施しながら金具を取り付けていきます。その後、フレームの設置を行います。
※パナソニックのPS工法スレート方式による施工。
左右のフレームに沿って、太陽光のパネルをはめていきパネル設置完了。
北側の駐車場付近の壁にパワーコンディショナー(直流交流変換器)を設置し、配線を行います。
※パワーコンディショナーとは、太陽光発電システムを利用する上で、発電された電気を家庭などの環境で使用できるように変換する機器であり、インバータの一種です。
朝9時から作業を開始し、その日の17時半には太陽光パネルの設置からパワーコンディショナーの取り付け、配線工事まで完了しました。
蓄電池(スマートスターL)の設置手順
太陽光発電システム設置の翌日。いよいよ蓄電池(スマートスターL)を設置します。
スマートスターLは、建物の北側など直射日光の当たらない場所への設置が理想です。直射日光が当たると機器内部の温度が上昇し、機器の保護のため動作を停止してしまう可能性があるからです。Aさん宅の設置場所は日中日が当たりませんが、西日が入るとのことで、後から囲いを付けることになりました。
基礎(蓄電池を載せるための台)を設置。コンクリートのブロックを両端に置き、間に生コンを流し込みます。※簡易基礎(エコベース)による1日施工を行っております。
ピアノ運送株式会社(デリケートな扱いが要求される重量物の運搬に慣れている専門業者)の作業員が、2名がかりで蓄電池の脚に紐をひっかけて体にくくりつけた状態で、約180kgある蓄電池をゆっくりと持ち上げて流れるような動作で設置場所まで運びます。
あらかじめ脚部の穴位置にあわせてボルトを出しておき、コンクリートブロックの上に蓄電池を設置し、座金、ナットで固定します。
蓄電池の配線作業を実施。
その後、蓄電用分電盤とルーターを洗面所、モニターを洗面所付近の壁に設置。他、各種配線作業を実施。
この日も17時半には作業終了となりました。
現地調査実施時には配線の露出部分が多くなる予定でしたが、床下からの配線が可能になり、露出が少なく見栄えが想定より良くなりました。
蓄電池の使用にあたって注意事項の説明を受け、最後に施工完了報告書にサインします。
グリッドシェア(AI)サービスのお申込
スマートスターLをご購入された方は、グリッドシェアサービス(月額:1200円(税抜))にも申し込む必要があります。申し込み方法は、WEB申し込みとお申込用紙記入のどちらか。AさんはWEB申し込みで対応しました(グリッドシェアジャパン株式会社の公式ホームページから登録可能)。
※お申込用紙をご利用の場合は、販売員より申込用紙を取得の上、ご記入ただき申込受付係宛にご返送いただきます。
グリッドシェアサービスでは、AIが日々の天気予報から太陽光発電の発電量を予測、ご家庭ごとに電気の使用量や使用パターンを学習します。FIT終了後は自家消費量が最大になるよう蓄電池の最適充放電をしてくれます。※固定価格買取制度(FIT)終了後は、自家消費をする動作が原則最適となります。また、専用アプリからご自宅の電気使用量や太陽光発電の発電量をリアルタイムで確認することができます。
2020年6月1日にリリースされた新機能「災害警報自動検知機能」ではお住まいの地域で気象庁の発令する特別警報を検知すると蓄電池が停電リスクに備えて自動で満充電してくれます。
10年保証の内容をあらためてチェック
無事設置が完了しましたが、Aさんが納得していた、10年保証の内容を詳しくチェックしてみましょう。
10年保証には製品の瑕疵保証と自然災害補償の2種類があります。瑕疵保証は製品の故障はもちろん、電池容量(電池の充電可能容量が60%を下回る場合に適用)も10年間保証されます。
自然災害補償は火災や破裂、落雷や台風などの水災にも適用され、交通事故などの外部からの衝突による事故や窃盗などにも対応しており、万が一にも備えられていて安心です。製品の瑕疵保証、自然災害補償ともに、蓄電池メーカーのサイトから保証申請を行います。
保証申請が完了すると通常1~2週間ほどで保証書が届きます。大切に保管しましょう。
太陽光発電&スマートスターL導入後の感想は?
太陽光発電とスマートスターLを設置完了後のAさんに感想をお聞きしました。
Aさん「音については少し心配していたのですが、実際に動かしているとエアコンの室外機よりも静かな印象で安心しました。
停電時に本当に動作するのか気になったので、自宅をあえて停電にもしてみました。停電を検知すると蓄電池から放電を開始し普段と全く変わらずに電気を使用できることを確認できています。これは安心ですね。」
※停電時にも家全体の電気を支えることができます。また、太陽光発電をフル稼働させられるのは、スマートスターLの最大の特徴です。一般的な蓄電池(単機能型)の場合、停電時の太陽光発電量は設置容量に関係なく1.5kWに絞られてしまい、あらかじめ決められたコンセントからしか電気をひくことができません。スマートスターLの場合、持ち前の200V出力の特徴を活かして、停電時にパワーコンディショナーに電気を送ることで、太陽光発電システムが復電したと認識し、通常通りフル稼働させることができます。
Aさん「エネルギーモニターを洗面所の近くに設置してもらったので、朝・晩に洗面所を使用する際にモニターをチェックするようにしています。エアコンや電子レンジ、食器乾燥機、洗濯乾燥機などを使用すると電気の使用量が一時的に上がるのが目に見えてわかり、エアコンのつけっぱなしには気を付けるようになりました。
グリッドシェアサービスに加入してからは、アプリを使って外出先からでも家庭での電力使用量等をリアルタイムで確認できるようになりました。旅行中でも電力使用量をみることで、いつも通り生活しているか確認できて安心ですね。
1か月後に電気代の削減効果を確認しました
Aさんの電力契約はTEPCO/従量電灯B、60Aの契約です。9月に20,500円だった電気代が売電収入含めて10月には7,800円まで削減できました。電気使用量が同じくらいだった6月の検針票と比べても6,000円以上、電気代が削減できました。
伊藤忠商事は東日本大震災の経験から「停電に強い蓄電池づくり」にこだわり抜き、2016年に蓄電池を開発し、「スマートスターL」は全国約4万軒以上のご家庭で選ばれています。(2020年11月時点)災害からご家族を守るため、この機会に導入を検討してみませんか。
本コンテンツ記事にご協力いただいた企業
環境性や経済性が家づくりのスタンダードになる中、電力リスクを最小限に抑え、安心して過ごせる住まいを追求しています。太陽光発電導入に当たっては、試算表を作成し、導入のメリット・デメリットを説明(導入効果が出ない場合はおすすめしておりません)。取付けに当たっては、屋根材メーカーでの教習をうけたスタッフ(受講証所持)が工事に当たり、安全安心の施工を実施します。蓄電池についても専属の技術スタッフが責任をもって施工担当します。
株式会社サンユウのホームページはこちら
以上、太陽光発電システムと蓄電池(スマートスターL)の導入手順について、実例を元に説明させていただきました。導入に関して不明点がございましたら、販売店や、スマートスターLの公式サイト(当サイト)お問い合わせページからお気軽にお問い合わせください。