2019-12-03

停電対策の発電機の種類と選び方

# 停電の注意点

地震、台風、大雨による洪水被害に対する備えの中でも、電気をどのように確保するのかはとても需要な課題の一つです。電気は私たちの生活にとって欠かすことのできないものですから、大規模災害によって停電が長引けば長引くほど日常生活への影響が大きくなってしまいます。2018年に北海道全域で起きたブラックアウトや、東海地方の大規模停電、そして今年9月に千葉県で発生した長期停電などの非常事態を目の当たりにし、発電機の購入を検討し始めた方も多いはずです。
今回は、停電対策として有効な発電機の種類や選び方のポイントを詳しく解説していきます。

家庭用発電機(発電システム)の種類

地震や台風などに備え、普段から食料や飲料を備蓄している方は多いと思いますが、大規模な自然災害が多発している昨今では、停電対策として「電気の備え」をしておくことも大切になります。その有効な手段の一つが、自然災害などでインフラがストップしてしまっても電力を確保することができる「家庭用発電機」の導入です。
停電対策に有効な家庭用発電機にも、さまざまな種類があります。代表的なものとそれぞれの特徴を詳しく見ていきましょう。

太陽光発電

太陽光発電というのは、自宅の屋根やカーポートの上に太陽電池モジュールを設置して太陽光から電気を発電し、パワーコンディショナーによって家庭用電力に変換することで、家庭で使用することができるシステムです。

メリットとしては、家庭で使用して余った電力を電力会社へ売電することができる点や、太陽光によって発電しているため、停電時でも発電している間は電気を使うことができるという点が挙げられます。

ただし、夜間は発電することができないだけでなく、朝や夕方、天気の悪い日にも発電量が少なくなってしまうことも。太陽光発電を導入する際には、夜間や悪天候の日をカバーすることができるだけでなく、停電時の非常用電力としても活用することができるため、蓄電池と合わせて導入するのがおすすめです。

手動式発電機

手動式発電機というのは、その名の通り手や足でハンドルやペダルを回して発電する仕組みです。小型のものであれば1万円程度から購入することができ、人力で動かして稼働するため燃料が不要で、持ち運びも可能というのが大きなメリットです。

ただし、発電量は決して大きくないため、携帯やラジオの充電や小型照明の一時的な使用など、用途は限定されてしまいます。ハンドルやペダルを回しているときだけ発電するため、手を離すことができず、長時間使用することもできません。

エンジン式発電機

エンジン式発電機は、ガソリンなどを燃料としてエンジンを回して発電する仕組みです。1000VAを超えるものなど、発電機の大きさによっては冷蔵庫や洗濯機などの電化製品も稼働させることも可能です。価格は10万円前後とある程度コストを抑えて導入することができますが、燃料がなくなると使えなくなるだけでなく、ガソリンなどの臭いや稼働音が気になる場合もあります。

家庭用燃料電池

都市ガスやLPガスを使用している場合には、ガスから取り出した水素と空気中の酸素を科学反応させて発電する家庭用燃料電池(エネファーム)の導入も可能です。自宅で発電して使用することができるだけでなく、発電の際に発生する熱で給湯に利用することも可能で、エンジン式発電機のような騒音もありません。

また、自立運転に可能な機種を導入しておくことで、停電時でも電気を使うことができます。ただし、設置には200〜250万円前後の費用がかかること、設置のための広いスペースが必要なことなどがデメリットとなることも。また、災害時にガスの供給がストップした場合も発電できないことがあります。

発電機の選び方

家庭用発電機(発電システム)にはさまざまな種類がありますが、どの種類にするかはメリットやデメリット、予算、設置場所などを考慮して決めることが大切です。
実際に家庭用発電機を導入する場合、どのようにして最適な発電機を選べば良いのか、発電機を選定する際に考慮すべき選び方のポイントを詳しく見ていきましょう。

サイズや重さ

発電機は基本的にサイズが大きいほど発電量も大きくなるものがほとんどです。停電対策として発電機を導入する場合には、自分が停電時にどのくらいの電力を必要とするのか、設置のためのスペースが十分かなどをあらかじめきちんと考えた上で、最適なものを選んでいきましょう。

出力(VA)

発電機を選ぶ際に重要になるのが、どのくらいの出力のものを導入するのかという点です。最適な発電機を選ぶためには、停電時に使用したい機器をリストアップしてみて、その総消費電力を上回る出力のものを選ぶ必要があります。またその際には、起動電力も考慮しておくことも忘れずに。

自然災害などによってインフラがストップしてしまった場合、電源を確保することができれば停電の不便さやストレスは大幅に軽減されます。ぜひ上記でご紹介した内容を参考にして、発電システムの導入を検討してみてはいかがでしょうか。